sanagi10’s diary

趣味の将棋や日常のあれこれ。

はじめての大盤解説会 第67期将棋王座戦第1局レポート【4/4】※9/2開催分

 全国各地で行われるタイトル戦。移動中は対局者と隣席になることはなく、お互い自然体で過ごしているとのこと。ただ、対局相手と将棋記者の方がアハハハハと高笑いしていると、何話しているのかな~と気になるらしい。「逆に黙々と詰めパラ問かれてても、あぁ~、こいつ強ぇ、となる。」。とサービストーク。笑いが起こっていました。

 周囲の状況に左右されたり、感情が波立つことがあるのは誰しも同じこと。第一線で活躍する方のこういったお話は、本当に勇気づけられる。才能の塊である先生方でも、このような思いをすることがあるんだ、と感慨にふけってしまいました。

 

 「太地先生も王座戦では斎藤先生と熱戦を繰り広げていましたよね。」と伊藤沙恵先生の質問に、「いやいや~。」と太地先生。「本当はこっち(対局者のモニターを指し)にいたかったんですけどね!」「ここ(本日の大盤解説会)も光栄なんですけれども。」とおっしゃっていた。前期、失冠した太地先生。王座戦の解説を務めることに、複雑な想いをしているファンもいらっしゃるだろう。でも、太地先生からは悲壮感や落ち込みは一切、感じられなかった。解説会では、解説の仕事に徹するというプロ意識のもと、感情には左右されないのだろう。解説会に限ったことではなく、その世界のトップにいる方というのは、切り替えや考え方も優れているように思う。失冠したからどうのこうの…という次元に生きていないのかもしれない。凡人の私には計り知れないことだけど。

f:id:sanagi10:20190918122142j:plain

侍”イベントに参加したときの太地先生の写真。大盤解説会は撮影禁止なので(-_-;)…。

 

 王座戦第1局は斎藤王座の投了により、終局した。

 初めて大盤解説会に参加した印象。自宅で観戦すると、何かしながら(スマホいじったり、片付けしたり…)観ることが多い。今回、大盤解説会に行ったことで、終局までの数時間は盤面に集中することができた。映画もDVDで観ると、ながら観で所々、観落とすことありますよね。大盤解説会では、映画館で観るように臨場感や感動を味わうことができた。今度は陣屋に行きたい\(^o^)/もちろんアクセス抜群、入場料無料、豪華なプロ棋士の解説有りの日経新聞社本社での解説会もおすすめです。贅沢な時間を過ごせました。

はじめての大盤解説会 第67期将棋王座戦第1局レポート【3/4】※9/2開催分

 タイトル戦のエピソードも満載だった大盤解説会。伊藤沙恵先生は「里見香奈先生と対戦したとき、感想戦でしゃべってくれないんですよ~(笑)ずっと立会人の先生と話していて。」。すると太地先生も「感想戦の時、対局相手が記者の方とすごい深い話をしていると、そこまで読んでいたのか、と。自分は読みが浅かったな~。」と思うらしい。

 

 いよいよ対局は終盤。斎藤王座が1分将棋、永瀬先生はまだまだ時間が残っている場面。斎藤王座が1手指す。その後ノータイムで永瀬先生が次の手を指す。その瞬間、首をかしげて苦笑(微笑?)する太地先生。「ここは永瀬叡王の勝負術も光っていますね。(斎藤王座の手を)読んでるぞ、と。早く指して、斎藤王座を精神的に追い詰める意味もありますね。」。斎藤王座も40秒くらいで指して、「俺は余裕あるぞ」ということを見せている、とも分析されていました。

 伊藤沙恵先生が「斎藤王座、いつもは、はんなりしている感じですよね。」と話すと「将棋(対局中)に関してはそうではない。」と断言していた。時間に追われるなか、斎藤王座が指した2五金。「この状況で、最善の手を導きだせるというのは、やはりトップの証ですね。」と太地先生。前期で戦った棋士ならではの重みのある言葉。太地先生のおっしゃることには只ならぬ説得力を感じます。

 

レポートは第4回にまだまだ続きます……(^o^)/

日日是好日

 2019年9月16日。安室奈美恵さん引退の日から1年だという。安室奈美恵さんといえば大スター。だけど偉そうなところがなく、愛らしい方だった。才能は抜群。私も小学校のころファンだった。一時期、低迷していると報道されたこともあった。売れる曲を歌うというより、自分が歌いたい、踊りたい曲を追求する時期だったのだろう。周りに流されず、地位や名誉に目もくれず、自分の道を歩む姿がさらに好感を呼んだ。平成を代表する歌手。令和の時代が訪れる前に私たちの前から去っていってしまった。

 

 私のこの1年間というと、職場の人間関係の悪化、理不尽な評価、自分のキャリアの停滞…。辛いことのオンパレード。自分の努力ではどうしようもできないことばかりだった。当時の心境をどのように表現したらよいのだろうか。鬱屈、ジレンマ、不満、フラストレーション、歯がゆさ…。泣きそうになりながらも涙はでなかった。叫びたいけどその場所がなかった。ずっと、感情を外に出さないようにしていたから、発散の仕方がわからなかった。悶々としたまま時が過ぎた。

 

 ある日、ベッドから起き上がれなくなり、会社を休んだ。それまではほぼ無遅刻、無欠勤。2年くらいは風邪も引いたことなかったのに。その日は家に1人でいることが不安で、知人に連絡をとった。精神が落ち着かなくて、数年会っていない知人にもメールを送った。誰かと話したくて、必死だったのかもしれない。いきなり連絡がきて、拍子抜けした知人もいただろう。でもみんなすぐ返信してくれた。体調や精神面を心配してくれて、少し驚いた。人を陥れたり、そのために参謀したりする関係に慣れていたから。何か困っていたり、弱っている人の力になろうとするのが、普通の人間関係だと再び認識することができた。ご飯を食べに行って、色々なことを話した。みんな私を元気づけようとしてくれた。ドライブしたり、新しくできた施設に行ってみたり。悪意や裏が全くなかった。私はまた人を信じられるように思った。

 

 仕事で悩んだここ1年。5月は新しい時代の幕開けなのに、どん底からのスタートか…と思っていた。確かに仕事のあれこれは未だ解決していない。でも、友人の大切さを実感した始まりだった。自分は本当に人に恵まれているなあと感じる。昔からの友人はもちろん、将棋での新しい出会いもあった。世界が広がった。令和は人を大事にする時代にしたい。きっと良い時代になると思う。そのために、私はまだ闘わなくてはいけない。

はじめての大盤解説会 第67期将棋王座戦第1局レポート【2/4】

 いよいよ解説会がスタート。わかりやすく軽快なお話はもちろん、おもしろエピソードも満載(^-^)将棋のルールがわからない人でも楽しめる内容でした。

 改めて驚いたのが、先生方の読みの深さ!素人の私には想像もできないほど、先を見ている…。ひとつの局面から、こうなってこうなるという展開を何パターンも想定している様子。太地先生が「……~のようになります。」と一手を示した後、沙恵先生が「これはどのようになっていくのでしょうか。」とその後の説明を促すようなアシスト。太地先生が「優しい聞き手で助かります。」と言う場面も。大盤解説会を観るだけで、棋力アップが叶いそうでした。

 

 次の一手を出題しようという場面では、太地先生が「ここは解説者の力量が問われるから……。」と考える(数秒ですが)ことも。その瞬間は、いつものキリッとしたお顔から一瞬子供のような表情になっていた…。すぐ目に鋭さがもどり、「次の一手にしましょう。」と判断されていました。出題後にいったん休憩。2F「Space nio」のすぐ隣にコーヒーショップがあったり、お手洗いももちろん綺麗で、他の階も利用可能。やはり利便性、高し。

 

 休憩終了後は永瀬先生のお話に。「永瀬先生は怖いと思っていた。子供なのに、こんなに怖い人がいるんだ~。」と伊藤沙恵先生。「今でも将棋会館であった時、挨拶すると挨拶を返してくれて、それだけで嬉しくなる。」。軍曹と呼ばれている永瀬叡王。将棋に関してはかなりストイックというお話をうかがう…。AbemaTVでも、永瀬叡王の練習量はトップクラスだと深浦先生もおっしゃっていました。実際、東急将棋まつりに行ったとき、お姿を拝見したが、やはり気軽には声をかけられないオーラがあった。先生方はみなさん軽々しくお声がけできないけれども。

f:id:sanagi10:20190915154439j:plain

東急将棋まつりで指導対局をされている永瀬叡王

 

 レポートは第3回以降にまだまだ続きます……(^o^)/

はじめての大盤解説会 第67期将棋王座戦第1局レポート【1/4】

 9月2日、会社の早帰りDAYを行使。第67期将棋王座戦第1局を観るため、大盤解説会へ向かった。会場は日経新聞社本社。東京メトロ大手町駅直結ビル、交通アクセスは抜群だ。同日は、鶴巻温泉の元湯陣屋でも解説会あり。コアファンはそちらへ向かうのだろう。現地大盤解説会は、対局者と同じ空気を吸うことができる。特に元湯陣屋は、料理も美味しく、庭園も趣深い。散策するだけで清々しい気分になりそう。機会があったらそちらにも参加してみたい。

 

 将棋ビギナー、ライト層、お勤めの方は日経新聞社本社に行くというのが私の予測。実際、解説の中村太地先生が「この中で将棋強いっていう方~。仕事帰りにふらっと寄ったという方~。」とアンケートをとっていた。“仕事帰りに寄った”で挙手した方が多かった印象。

 そして、日経新聞社本社で行われた解説会は、入場無料(◎o◎)!対局は長引くと、午前零時まわる可能性も…。なかなか終局まで参加できない方は多いですよね。また、1時間だけ参加したい、残業で何時に行けるかわからない、という方にも合理的。スポンサーの日経新聞社さま、日本将棋連盟のご厚意に感謝ですね。とにかく、ライフスタイルなどに左右されず、大盤解説会を味わうことができる、絶好の機会!意気揚々と向かいました。

 

 大盤解説会は17:00会場。17:30開始。私は日経新聞社本社に16:30頃到着。ビルB1Fには食事処、おむすびやさんなどがはいっている。お昼どきはオフィスレディー達で混んでいそうだが、夕方となると、どこかのお店には入れそう。私はカフェでいったん待機。17:00少し前に、2F「Space nio」へ向かった。既に50人くらいは並んでいる。整理券は16:50から配布されていた模様。将棋イベントは早目の行動が必須ですね。

 

 17:00。「これより第67期将棋王座戦第1局の大盤解説会を開始します。」というアナウンス。そして、中村太地先生、伊藤沙恵先生が登場!お二人とも、オーラがすごい。太地先生は、すらっとした俳優のような方というのは、みなさんご存知のとおり。実物も目力が強く、佇まいも品に溢れていた。伊藤沙恵先生は物腰が柔らかく、声も優しい。でも、芯はしっかりしているという印象。発光しているかのようにキラキラ輝いていました。初めての大盤解説会、この両先生の解説で良かった~と改めて思いました。

 

 レポートは2回目以降にまだまだ続きます……(^o^)/